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Home 福祉の広場 福祉の理念 入所施設と家族の扶養義務制度

入所施設と家族の扶養義務制度

入所施設はなくならない!?


障害を持つ人の入所施設は、ない方が良いと思いますか?

施設に住むよりも、ケアを受けながら、グループホームや他の住居で暮すべきだと思いますか?
スウェーデンには、もう障害者の入所施設はありません。そして僕はスウェーデンだけでなく何処でも、人は施設に住むのではなく、自分の住居でその人に合う暮らしをするべきだと思っています。

でも僕は、今の日本では「絶対に」施設はなくならないと思います。
障害を持つ人の多くはもちろん、福祉に携わる人たちの間からそういう声は聞こえてきますけど、それだけじゃ絶対に施設はなくならない!

何故か?
みなさん、乳児院って知ってますよね?
家庭に恵まれない2歳未満の児童が住む施設です。
2歳以上になると、児童養護施設に入ります。

「障害者の入所施設はなくそう!」という声は聞こえてくるけど、「児童施設をなくそう!」という声は聞こえてきません。どうしてかって、みんな「家庭に恵まれない子どもが児童施設に住むのは、当然だ!」と思ってるからじゃないですか?

子どもが施設に住むのは仕方がない、ほとんどの人がそれが当たり前と思っている社会で、どうして「障害者は施設に住むべきじゃない」と、社会の人を納得させることが出来るんでしょう?

スウェーデンには、障害者の入所施設がないばかりでなく、子どもだって施設には入ってないし、そういう児童施設もとうの昔に廃止されてます。要は、子どもや障害者も、誰もが入所施設には入らないということで、施設はすべて廃止されているんです。

家庭に恵まれない子どもに必要なのは、施設ではなく、やっぱり家庭なんです。
その家族がそういう環境にない場合、あるいは子どもが家族と何かの理由で一緒に住めない場合、社会としてしなければいけないのは、代わりの家族を見つけてあげることです。簡単に言えば「里親」、「養家族」です。

そう、日本にだって「里親制度」はあるし、里子を持つ家庭もあります。
でも、数から言えば、とてもそれらの子供のニーズを満たすまでにいってません。それに、誰もが里親になれる状況にもない。単に、制度が行きわたってないとか手続きや認定が難しいという問題でもない。
じゃあ、何が問題ですかね?

正直言って、誰もが里親になれますか?
里親になれる余裕がありますか?

子どもが成人するまで、教育費はめっちゃかかります。
よしんば大学を卒業しても、就職先がすぐ見つかる状況でもないし、人間、いつ何時病気や事故に遭うかも分かりません。もしものことがあると、面倒を見なくちゃいけないのは家族ですよね?結婚だって、場合によっちゃ家族が負担しなくちゃいけないし、その家庭に高齢者でもいようものなら、一応は「家族が面倒を見る」というのが、まあ世間の常識じゃないですか?要は、日本の家族は、自分の子どもや高齢の親をさておいて、「気の毒な子どもの面倒を見る」という余裕が、普通の家庭にはないんじゃないですか?

何故そうなのか、スウェーデンでは出来て日本には出来ないのは何故か?
答えは、日本の民法には第877条で、「兄弟、親族は、互いに扶養の義務を負う」という、明治以来の法律があるからです。日本では、「家族は家族が面倒を見る」 というのが常識なんですね。

ここでは、それの善し悪しを問いかけません。

ただ、そういう状況の中で、「家庭に恵まれない子どもは児童施設に入るのは当然だけど、障害者・児は施設に住むべきではない」というのは、論理的じゃないということです。
福祉に携わる人が声を出しても、もっともっと多くの人がいる周りがそう考えないと、よく言うじゃないですか・・・「何とかの耳に念仏!」になってしまうとしか考えられません。

家族の扶養義務制度は、この問題だけじゃないです。
でも、これについては、また書いてみますね。


 

 

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