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ハビリテーション、その理解と適応


メガネになることと、曜日は色で覚えれば・・・

「元の状態に回復させる」リハビリテーションではなく、「持っている機能を生かしてさらに発達させる」ハビリテーションという考え方は、障害という事について今まで私たちが持っていた概念や姿勢などについて、考え直す必要性をもたらしました。つまり、ハビリテーションという観点から見ると、障害自体がハンディカップなのではなく、ハンディカップは、その障害を持つ状況が周りに適応しない場合に生ずるということです。

例えば、メガネやコンタクトレンズを必要とする人は、強度ではないにしろいわゆる視覚に障害があるわけですが、暗闇の中や眠っている間はそれが全然問題にはなりません。また、一人で目を瞑って考え事をする時など、要するにものを見る必要がない時は、それは不自由とはなりません。

ところが、何かを見る必要がある場合には、ものが良く見えないということは不自由であり、生活をする上でハンディが生じます。
それでメガネを必要とするわけですが、メガネをかけると、「ものが良く見えない」というハンディはなくなります。 つまり、障害はハンディカップとは同義語ではないということです。
この観点が、やがては国連においてWHOの国際障害分類(ICIDH)の基盤となり、1980年の分類では機能障害→能力障害→社会的な不利=ハンディカップというように定義されるようになりました。 

また、障害がハンディとならないようにするためには、障害を持つ人を周りの状況に合わそうとするのではなく、周りの状況を、障害を持つ人の条件に近づける対応が必要になるということです。
それは、駅などで車イスを使う人にはエレベーターが必要というような社会的なこともありますが、例えば認知や知的な機能に障害がある人には、いろいろな概念や考え方を我々の概念や知識に近寄せようというのではなく、彼らの能力や思考に合わせていくという姿勢でもあります。

bjorknasskolan27.03.09
養護学校の色曜日カレンダー

左の写真は、ストックホルム市にある重度の知的障害児の養護学校です。
手にしているものは色のついた布地ですが、実はこのそれぞれの色は曜日を意味しています。
重度の知的障害を持つ児童に曜日を教えようとしても、「月曜日」と「火曜日」は何がどう違うのか理解することが難しい場合がありますし、言葉や文字も理解できないことがほとんどです。この場合、重度な障害ということで「ゆっくり教える」といっても、重度な知的障害を持つと、その言葉自体の概念がわかりません。しかし、これを色で例えるとすると、色という視覚的なものはその違いが理解できます。「今日はこの色の日、次はこの色の日」ということであれば、日が違うことの概念も覚えやすくなるでしょう。

このようにして、スウェーデンの重度・知的障害児の養護学校やデイセンターなどでは、全国共通の「色のカレンダー」があります。月曜日は緑、火曜日は青・・・というぐあいです。つまり、重度の知的障害児のほとんどが理解できない概念である、曜日のことばやその文字を教えようとするのではなく、要はその違いが理解できるような方法を選択するということがより重要です。



 

 

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