ストックホルム郊外の住宅地、フィスクセートラ

僕が住んでいる地域は、ストックホルム市から車で10分ほどの郊外にある、フィスクセートラ(Fisksätra)という住宅地です。

ここは、ストックホルムの高級住宅地でもあるサルトショーバーデン(Saltsjöbaden)のすぐ隣にありますが、

1975年に当時のモデル集合住宅地として建設された、今では人口約9000人の大きな高層住宅地です。

1960年代に建てられた郊外の高層住宅地はたくさんありますが、そのどれもが無色のコンクリート建ての特徴のない…というか、はっきり言って魅力の少ない集合住宅地ばかりでした。

1970年代に入ると、それまでの画一的な構造からもう少し魅力のある街を…というモットーで建てられたのが、ストックホルム市に隣接するナッカ市にあるフィスクセートラです。

他の住宅地と違って、ここは全ての建物の地下に膨大な駐車場があり、住宅地の中は車両通行止めで、あちこちに子どもの遊び場や花壇が設けられ、人と環境に優しい住宅地でもあります。

この住宅地の最大の特徴は、全国有数の人口密度の高い住宅地ということですが、どこの住宅地にも共通しているように、外国からの移民が多いということでしょう。

1970年代、80年代はフィンランド人や南ヨーロッパからの移民が多かったのですが、90年代に入るとトルコからの移民や世界各地の紛争による避難民が移って来て、最近はまた中近東やアフリカからの難民も住むようになってきました。

今はスウェーデン全体が多民族化してきていますが、特にこのフィスクセートラは住宅地内の車両規制があるため、地域の中心地である商店街のセントルムは、正に人種のるつぼといった感じがします。

でも、地域全体の環境作りに気配りがされていて、住宅地のいたるところに自然がさりげなく配置され、他の住宅地にない落ち着きもあります。



中でもこの住宅地に落ち着きをもたらしているのは、住宅地の周りの自然です。

休みの日などは、あちこちの住宅から散歩やピクニックをする人たちが集まり自然と溶け合い、毎日の英気を養っています。



生活の資源管理も整っていて、ゴミ収集も、例えばビンの色でも分別処理しています。

住宅地の全ての建物には、それぞれ100台以上の駐車場がある他、住宅地の周りにも大きな野外駐車場があるなど車を所有している住民は多いのですが、

公共の交通も発達していて、バスは10分おきに、電車は20分おきに、また夜中でも交通が使えます。


健康志向の人には、地域に屋内外のスポーツ施設もありますが、
一番の人気は、やっぱり森の中のウオーキングでしょう。


とにかく、周りは濃い緑の森に囲まれているので、森林浴には最適です。

…と、

まぁここは自然にも人とのふれ合いにも恵まれてますが、
僕が住んでいる自宅で満喫できるのは、何と言っても空です。

もっと言えば、宇宙っていうか…。


僕の自宅のバルコニーからは、北の空が180度見渡せます。

バルコニーに立つと、真上に北極星や北斗七星が見え、真っ直ぐ向かい側は北極点に向かっています。

夏は白夜なのであまり星は見えませんが、秋を過ぎると暗くなって…

もう空というより…宇宙が広がっているっていうか…。

そんな時に浮かんでくるのは、「あの北の空の下まで行ってみたい!」という想いですね…。

北の果てまでには何千キロもあるだろうけど、その途中のあちこち行ってみたいという旅への想いです。

もうすぐ、僕が思う世界で最高の、スウェーデンの夏がやって来ます。
星は見えないけど、白夜です。

車でのキャンピング…やりたいですね!

私と、スウェーデンハンドセラピー!

⚫︎まずは自己紹介!

はじめまして、ダールマン容子と申します。

私はスウェーデン人のパートナーとの出会いにより2006にスウェーデンに引っ越しました。以来今年でスウェーデン在住13年、2児の母として育児に仕事に奮闘しつつ、スウェーデン生活を送っています。

スウェーデン移住前に関わっていた仕事の関係もあり、2007年にスウェーデンやフィンランドから北欧のデザイン商品や生活雑貨品を日本に輸出し卸販売する会社を立ち上げ、昨年からはネットショップも開店、日々試行錯誤で奮闘しています。

ちなみに私の北欧雑貨のお店のリンクはこちらです:

www.sopiva-hokuou.com
(ネットショップ「ソピバSOPIVA北欧」)
http://blog.sopiva-hokuou.com/
(ショップブログ「ソピバ北欧だより」)
www.ditt-datt.com
(卸販売「ディット・ダット Ditt-Datt」)

さて、そんなふうに私は普段スウェーデンの地で「デザイン」「雑貨」「インテリア」という業界で仕事し、そのような方面のスウェーデンと関わっています。

そんな中、2年前ご縁あってこちらの北欧福祉研究所のスウェーデン現地視察に、現地コーディネート・通訳として関わる機会をいただきました。それはスウェーデンでも日本でも福祉や医療に仕事として関わったことのない私にとって、とても新鮮で刺激的なお仕事でした。

⚫︎スウェーデンの福祉というと

さて「スウェーデンの福祉」というと皆さん何を思い浮かべますか?

ゆりかごから墓場までの手厚い福祉…
育児休暇大国…
高負担高福祉国家の代表…
高齢者がいきいきと暮らす国…
寝たきり老人がほとんどいないとか…

などなど、日本でも近年は北欧型の福祉が見直される機会もあり、「スウェーデンの福祉」について見聞きされる機会もあるのではないでしょうか。

私のように医療や福祉とは関係ない仕事をしていても、さすがに13年も暮らしていると、日々の暮らしの中で「スウェーデンの医療や福祉」をリアルに体験することがあります。

例えば妊娠、出産。
例えば育児。
例えば子供の保育園や学校。
そしてもちろん自分や周りの人間がかかわる医療。

医療や福祉は、世界中どんな場所でも、誰の生活にとっても実はとても身近にある大切なものです。

⚫︎スウェーデン、他者に対する考え方

日本のメディアを見ていると、スウェーデンの福祉政策はあたかも理想であるかのように語られているのを目にすることもあります。
しかし、実際スウェーデンに暮らす人たちの間ではその政策やシステムは賛否両論。さらに私のようにスウェーデン以外の国で大人まで成長してからこの国に移住した人間の目から見ると、

「え?」「それ不便すぎ!」「ちょっとまってよ!!」

と、思わず声に出して怒ってしまいそうになる場面もたくさんあります。
しかしそれでも、私はこのスウェーデンという国の福祉には

「人間が人間らしく生きる大切な何か」

が隠されていると思っています。
これは実は福祉の世界にとどまらず、スウェーデンの人たちの一番根本的なところにあるものだと感じています。

私にとってスウェーデンと日本は、どちらが優れている、どちらが劣っているという比較をする対象ではありません。
どちらも私にとって大切な国で、どちらも素晴らしい国だと思うからです。
でも、そんな中で私が「スウェーデンの暮らし」で、「特別だな」、「すてきだな」、「見習いたいな」、と思う点は、実はその政策やシステムではなく人々の「他者に対する考え方」という根本の部分です。

大人も子供も。
障害がある人もそうでない人も。
同性愛者も異性愛者も。
認知症の人もそうでない人も。
「普通」の人も「普通でない」人も。

全ての人を一人の人間として「尊重」しその個人の「尊厳」を大切にする。

ここに、スウェーデンの福祉を始めスウェーデンという国の魅力があるのです。

⚫︎スウェーデンハンドセラピー

さて、そんな私が「スウェーデンハンドセラピー」というマッサージの存在を知ったのは北欧福祉研究所の現地視察に同行した際です。
その際スウェーデン在住の大先輩で、日本のスウェーデンハンドセラピーの第一人者でいらっしゃる大瀧昌之先生にお話を伺う機会がありました。
その後「スウェーデンハンドセラピー」の存在に興味を持って色々調べてみると…

「このスウェーデンハンドセラピーというマッサージには、スウェーデンの他者に対する考え方の根本が凝縮しているのではないか?!」

と思うに至りました。

そこで先日、スウェーデンで行われている「スウェーデンハンドセラピー」、タクティールマッサージの養成講座に実際参加して、自らその世界を体験してきました。

さて今回は前置き…なのにずいぶん長くなってしまいました(笑)。
次回からは、その養成講座の様子について、書いてみたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。
どうぞまたお付き合いいただければ嬉しいです。