最近のスウェーデンの情報といえば、やはり世界的にユニークな新型コロナ対策についてのニュースが多いですが、9月に入ってからも、世界的に感染が拡大されている中、スウェーデンだけは感染者数も死亡者数も激減しています。
フランスなどではまたロックダウン(都市封鎖)を検討しているとのニュースがある中、スウェーデンでは今まで規制されていた50人以上の集会が500人以上と緩和され、また高齢者施設への訪問禁止という規制も、10月1日で解除されることになりました。
そこで、今回は元日刊ゲンダイ運動部長でストックホルム在住の林壮行氏による記事情報をお届けします。
日刊ゲンダイでは、林氏の投稿記事を何回かに分けて報道していますが、全文を載せると膨大になるので、いくつかの記事を新しい順にリンクで紹介します。
それぞれの記事を読むと、複雑なスウェーデンのコロナ状況が少し把握できるのではないかと思います。
日刊ゲンダイDIGITAL
特集:「集団免疫」獲得 スウェーデン何が違う?
コロナワクチンには慎重な声 5人に1人が「接種受けない」
公開日:2020/09/06 06:00
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/278312/3
記事の抜粋:
「ワクチンがダメとは言いませんが、十分な治験が行われ、結果が追跡されて安全が確認されないうちは実施してよいかどうか。インフルエンザでも、変異があれば7割くらいしかワクチンは効かない。新型コロナは変異が激しく、陽性が繰り返し表れる不規則性もあり、合併症を起こす可能性も考えられ、ワクチンで万全とは言えません。いまの段階では、私は接種を希望しませんね」
アストラゼネカ社は、売買契約を結ぶ際に「副作用についての責任は、購入者自身が負う」という条項を入れている。(後略)
コロナ対策のトップは政治家ではなく公衆衛生庁の免疫学者
公開日:2020/09/04 06:00
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/278214
記事の抜粋:
「いまは50人に制限している集会を、10月から500人まで増やすことにします」
スウェーデン公衆衛生庁の免疫学者アンデシュ・テグネル氏が発表した。8月27日の定例記者会見でのことだ。理由は「ウイルス禍の指標が低いレベルで落ち着いてきた」からで、「会場は指定席にし、一定間隔をあけて着席する」など条件付きながら、「さらに低レベルが続けば人数を増やしていくことも可能だろう」と見通しを述べた。
この発表でわかることが2点ある。1つは当然、感染拡大の抑え込みが順調に進んでいることだ。ピーク時には1日200人近くを出した死亡者数は激減。現在はゼロの日も珍しくなくなった。(後略)
通勤途中にいつでも「コロナ検査」国が全額負担し民間委託
公開日:2020/09/03 06:00
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/278164
記事の抜粋:
ストックホルムで達成されたという集団免疫に関していえば、その経緯を簡単にたどると、こういうことになる。7月半ば、スウェーデンのカロリンスカ研究所で、200人に血液検査した結果、感染者の大半に強いT細胞反応が見られた。この検査には日本人の研究者も参加した。(後略)
特集:コロナ禍の世界 現地最新リポート
GoToと真逆 スウェーデンが打ち出す「ヘムステル」の意味
公開日:2020/08/26 06:00
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/277786
記事の抜粋:
この国は今夏の休暇前、「ヘムステル」(hemster)という標語を打ち出した。スウェーデン語では夏休みを「セメステル」(semester)と言い、外国へ出かける人が多い。それを、今年はヘムステル。ヘムはhem=家のことで、「家で夏休みを過ごしましょう」というキャンペーンのために、こんな造語を作ったのだ。日本の「Go To キャンペーン」とは逆の発想と言える。(後略)
以上の記事は、「ストックホルム在住・日刊ゲンダイ元運動部長 林壮行氏」からの寄稿によるものです。